コラム
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2024年12月24日
効率化が進まない5つの原因と実現するためのステップをご紹介
製造業における効率化とは、手順や作業などの時間的コストを削減し、生産性を高めることを指します。しかし、製造業では目の前の作業に追われ、生産の効率化がなかなか進まないことがあります。では、製造業における効率化を実現するには、どのような方法があるのでしょうか?
本記事では、製造業における効率化の効果や生産効率を下げる5つの原因、効率化を実現するステップをご紹介します。
目次
製造業における効率化とは、手順や作業などの時間的コストを削減し、生産性を高めることを意味します。業務を行ううえでのムリ・ムダを削減することで、現場スタッフ1人当たりの遂行できる作業量を増やし、より多くの成果物を生み出すことができます。
例えば、業務の流れや手順を改善したり、AIやシステムを導入して機械化を進めるといった方法が効率化の一例です。
(1)生産年齢人口の減少
生産年齢人口(15歳以上65歳未満)は日本で少子高齢化に伴い減少しています。総務省によると、生産年齢人口は2065年に約4,500万人となる想定で、2021年と比較すると約30%減少すると言われています。労働力の減少により、1人当たりの生産量を増やすことが求められています。
(2)競争の激化
近年は国内外問わずグローバル競争が激化しており、日本の製造業も高付加価値製品を開発・販売する企業と競争する必要があります。効率化を通じて利益を確保し、研究・開発を進めることが重要です。
(1)品質の担保
効率の悪い生産体制ではミスが発生しやすくなり、製品の品質にばらつきが生じます。効率化することで品質が安定し、顧客満足度の向上につながります。
(2)コスト削減
ムリ・ムダ・ムラを省けばコスト削減が可能です。削減したコストは新しい設備投資や従業員への投資に使えるため、企業の成長につながります。
(3)利益の増加
同じ人員で生産性が向上すれば、より多くの成果を得られるため、利益が増加します。増加した利益を従業員に還元することで、離職防止にもつながります。
(1)人材不足に陥っている
人員が不足していると製造ペースが上がらず、特定の工程に負荷がかかることがあります。新しい人材が集まらず、離職率も高い場合、この状況から抜け出すのは困難です。
(2)標準化が進まない
標準化を怠ると、ベテランと新人の間で品質の差が生まれます。標準化が進まなければ効率化も難しく、ベテランの離職が生産性の低下につながります。
(3)作業ミスが多く発生する
作業ミスは生産の効率を下げます。標準化や技術継承を進めることでミスを減らすことができます。
(4)在庫管理に問題がある
部品調達が不足すると製造工程が遅れますが、過剰在庫もリスクです。在庫管理の効率化が必要です。
(5)他部門との連携がうまくいかない
データの受け渡しミスや連絡ミスが生産のロスにつながります。部門間の連携が重要です。
(1)業務プロセスを見直す
業務の流れや手順にムリ・ムダがないか見直します。整理・整頓・清掃・清潔・しつけの5Sを徹底することで効率化を図ります。
(2)業務の可視化を行う
業務フローや進捗状況を可視化することで、見直すべき業務が明確になります。可視化された情報を共有し、計画変更やイレギュラーな対応を容易にします。
(3)業務効率化を助けるツールを導入する
在庫管理・工程管理・生産管理など、さまざまなツールを導入することで、効率化を図ります。システム導入時には他システムとの連携が可能なものを選びましょう。
(4)設備レイアウトを改善する
生産ラインを最適に設計することで、移動や運搬のロスを防ぎます。現状の生産体制に合わせた最適なレイアウトを考慮しましょう。
効率化についていろいろとご紹介しましたが、まずはできることから始めてみることが大事ではないかと考えます。
そんな時に手軽に始められる効率化ツールとして『直Q楽R』があります。製品などに添付されたQRを読みとるだけで作業手順書、マニュアルをディスプレイに表示させることができる仕組みです。工場での検品結果の保管資料としても応用が可能です。
詳しくはこちらのHPをご覧ください。直Q楽R|太平洋工業 (pacific-ind.co.jp)
直Q楽Rで作業手順書を表示
太平洋工業(株)新規事業推進部 営業企画グループ
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